
デンタルMBAとは
経営は、才能ではなく、学問である。
歯科医師免許は、臨床の資格です。しかし開業したその日から、院長は経営者になります。
決算書の読み方、人の育て方、設備投資の判断基準、組織の設計。そのどれも大学では習いません。それでも判断は毎日求められます。多くの院長が、その空白を「成功した誰かのやり方」を断片的に取り入れることで埋めてきました。うまくいくこともあります。しかし、なぜうまくいったのかが分からなければ、次に同じ判断を下すことはできません。状況が変われば、同じ手は通用しません。デンタルMBAは、この空白を体系的に埋めるための講座です。
このページの内容
なぜ「体系的に」学ぶ必要があるのか
経営の課題は、単独では存在しません。
スタッフが定着しないという問題は、採用の問題であると同時に、評価制度の問題であり、院長の時間の使い方の問題であり、そもそも医院がどこへ向かうのかという理念の問題でもあります。ひとつの症状に対症療法を重ねても、根本は変わりません。臨床で全身と口腔の関係を診るように、経営もまた全体の構造として捉える必要があります。
理念があり、そこから戦略が生まれ、戦略を実行するために財務があり、組織があり、計画がある。この順序と関係性を理解して初めて、目の前の課題がどこから来ているのかが見えます。デンタルMBAが3つの講座を体系として設計しているのは、このためです。
「これをやれば増患する」という話は、その医院で、その時期に、その条件が揃っていたから機能した。条件が違えば結果も違う。院長に必要なのは、条件を読む力です。
4つの特徴
-
経営の全体像を俯瞰して学べる
理念・戦略から財務、マーケティング、人材、組織、計画立案まで。経営学の主要領域を歯科医院の実情に翻訳してお伝えします。断片的なやり方の寄せ集めではなく、つながりのある知識として持ち帰っていただきます。
-
実在の事例で判断力を鍛える
講義の中心は、実際の医院が直面した局面を匿名化した事例の検討です。当時得られた情報だけを見て、自分ならどう判断するかを考え、他の院長の判断と突き合わせます。答えを受け取るのではなく、判断の筋道そのものを鍛えます。
-
歯科医院経営に特化している
一般的な経営理論をそのまま歯科医院に当てはめても機能しません。チェアという物理的な制約、保険診療という価格の前提、有資格者中心の組織構造。歯科医院固有の条件を踏まえた内容だけを扱います。
-
同業の院長とつながれる
各回、全国から院長が集まります。経営の意思決定は孤独です。同じ立場で、同じ課題を抱える相手と議論した経験は、講座が終わった後にも残ります。
経営支援・セミナーとの違い
デンタルMBAは、経営支援の代わりでも、単発セミナーの延長でもありません。院長自身の判断の土台をつくることに目的を絞っています。
| デンタルMBA | 医院経営の支援 | 一般的なセミナー | |
|---|---|---|---|
| 目的 | 院長が自分で判断できるようになる | その医院の課題を一緒に解決する | 特定のやり方を知る |
| 扱うもの | 経営の原理原則と判断の筋道 | 自院の個別事情と実行支援 | 成功事例と手法 |
| 進め方 | 講義と事例検討、院長同士の議論 | 訪問・面談による継続支援 | 講師からの一方向の説明 |
| 持ち帰るもの | 状況が変わっても使える考え方 | 自院に合わせた実行計画 | すぐ試せる打ち手 |
どれが優れているかではなく、役割が違います。デンタルMBAで判断の土台をつくり、個別の実行は経営支援で、という組み合わせ方もできます。
学びは3つで一つ
知識を得るだけでは、経営は変わりません。デンタルMBAでは、自院の現在地を把握し、原理原則を学び、学んだことを自院の判断に落とし込む。この3つを一つの学びとして設計しています。
-
経営診断で現在地を知る
経営診断シートで自院の現状を書き出します。財務・組織・マーケティングの観点から整理することで、課題がどこから来ているのかと、どこから学ぶべきかが見えてきます。
-
講座で考え方を学ぶ
組織設計論・人材マネジメント論・マーケティング論の3講座から、必要な回を選んで受講します。それぞれ1回完結、少人数制の事例検討が中心です。
-
個別相談で自院の答えを出す
専門の担当者と60分。講座で学んだ考え方を、自院の数字と状況に当てはめて具体的な打ち手に落とし込みます。
受講対象
- 開業をひかえている、あるいは開業から数年以内の院長
- 医院の規模拡大や分院展開を検討している院長
- スタッフの育成・定着に課題を感じている院長
- 数字を税理士任せにせず、自分で読めるようになりたい院長
- 承継や引退までを見据えて、いま何を整えるべきか考えたい院長
- 院長とともに医院を動かしている幹部スタッフ(チーフ・主任・マネージャー)
- 医院の数字と仕組みを預かる事務長
院長と幹部スタッフ・事務長がご一緒に受講される形を歓迎しています。同じ講義を同じ日に聞いておくと、医院に戻ってからの話が早くなります。お申し込みは、ご参加になる方お一人ずつでお願いします。
経営の予備知識は必要ありません。前提知識を要する内容には、その都度基礎から説明を入れます。
運営元について
デンタルMBAを運営する経営戦略研究所株式会社は、歯科医院だけを見てきた歯科医院の経営を支える会社です。2005年に歯科医院の経営支援を始めて以来、全国の医院を支援してきました。講義で扱う事例も、そこで積み上げてきた実際の支援現場から生まれています。
- 累計支援先医院
- 783医院
- 累計経営支援回数
- 23,839回
- 累計セミナー参加者
- 54,593人
- 在籍する支援担当者
- 22名
出典:経営戦略研究所株式会社 公表数値。2025年12月現在。
1講座から、必要なものを
全3講座はひとつの体系として設計されていますが、シリーズ受講の義務は設けていません。いま自院に最も必要なテーマを、1講座から自由にお選びいただけます。
診療を止めて何日も空けることが難しいのが院長という立場です。無理のない範囲で、確実に一つずつ。それが結果的に最も続く学び方だと考えています。
