
幹部をつくったのに、院長の仕事が減らない
肩書きだけを渡していないか。
主任をつくった。チーフを置いた。それなのに、院長の仕事はちっとも減らない。
よくあることです。そして、渡したのが肩書きだけだったことが原因であることも、よくあります。
役職と権限は、別のもの
役職をつけることと、決めてよい範囲を渡すことは、まったく別の作業です。
「あなたは主任だから、まとめてください」と言われても、何を決めてよいのか分からなければ、動けません。結局これまでどおり、院長に確認してから動くことになります。
肩書きは渡したが、権限は渡していない。これが、幹部をつくったのに仕事が減らない最大の理由です。
権限と責任の対応表をつくる
紙を1枚用意して、左に「決めること」、右に「決める人」を書き出してみてください。
材料の発注(いくらまで)、シフトの調整、新人の指導の順番、患者さんからのお申し出への一次対応、備品の購入、休憩の取り方。
書き出すと、ほとんどが院長の名前で埋まるはずです。そこから、渡せるものを3つ選びます。
渡したあとに起きること
権限を渡すと、必ず失敗が起きます。院長なら選ばなかった判断をされます。そこで口を出すと、すべて元に戻ります。
失敗の大きさを事前に決めておくのが現実的です。「この金額までなら、間違えてもよい」。その範囲で任せます。
金額や範囲を決めておけば、院長も安心して見ていられます。任せるとは、失敗の範囲を決めることです。
二番手が育つのは、任された経験の数
二番手が育たないと悩まれる院長は多いのですが、育つかどうかは素質ではなく、任された経験が何回あったかでほぼ決まります。
小さい判断を100回任されてきた人は、大きい判断もできるようになります。一度も任されていない人に、いきなり大きい判断はできません。
いま渡せる小さいものから始めてください。半年あれば、見える景色が変わります。
この記事のまとめ
- 肩書きと権限は別。渡したのが肩書きだけではないか
- 決めることと決める人を、紙に書き出す
- 任せるとは、失敗してよい範囲を決めること
- 二番手は素質ではなく、任された回数で育つ
