
自費が伸びない医院に足りないのは、説明の順番
説明はしている。けれど、選ばれない。
良い治療を、時間をかけて説明している。それでも保険の治療を選ばれる。足りないのは説明の量ではなく、順番です。
金額から入ると、金額の話になる
説明の最初に金額表を出すと、そこから先は金額を比べる話になります。
患者さんは、何を比べればよいか分からないまま、分かる数字だけを比べます。分かる数字は金額です。だから安いほうを選びます。
これは患者さんが安さを求めているのではなく、ほかに比べるものを渡していないからです。
先に渡すのは「いまどうなっているか」
順番の最初は、いまの口の中がどうなっているかです。写真でも、模型でも、言葉でもよい。
ここで大事なのは、治療の話をまだしないことです。現状だけを共有します。患者さんが自分の状態を自分の言葉で言えるようになるまで、次に進みません。
この一手間を飛ばすと、どんな説明も売り込みに聞こえます。
次に、放っておいた場合の道筋
現状が共有できたら、何もしなかった場合に何が起きるかを話します。脅すのではなく、時間の流れとして話します。
3年後、5年後。隣の歯にどう影響するか。噛み合わせがどう変わるか。
ここまで来て初めて、治療の選びようが意味を持ちます。選択肢は、比べる軸があって初めて選べるものです。
案は3つ、医院の考えを添えて
案を並べるときは、2つでは対立に見え、5つでは選べません。3つがちょうどよい。
そして「私たちはこう考えています」を必ず添えます。選ぶのは患者さんですが、専門家の見立てを言わないのは不親切です。
医院として、どういうときに何を勧めるか。これが揃っていないと、担当者によって説明が変わります。患者さんはその違いに気づきます。
この記事のまとめ
- 金額から入ると、金額を比べる話になる
- 最初は現状だけを共有する。治療の話はまだしない
- 次に、何もしなかった場合の道筋を時間で話す
- 案は3つ。医院の考えを必ず添える
- 勧める基準が揃っていないと、担当者ごとに説明が変わる
