
症例写真の撮り方が揃っていないと、使える写真が1枚も残りません
こんにちは。デンタルMBAの萩原直樹です。
今回は、地味ですが効き目の大きい話をします。症例写真の撮り方についてです。
ある医院で、ホームページに載せる矯正の症例を選んでいたときのことです。治療はうまくいっている。患者さんの掲載許可もいただいている。ところが、載せられる症例がほとんどありませんでした。
理由は単純でした。治療前と治療後で、写真の角度が違っていたのです。
比べられない写真は、資料になりません
ビフォーアフターは、並べて初めて意味を持ちます。
同じ角度、同じ距離、同じ明るさ。これが揃っていないと、良くなったのかどうかが伝わりません。角度が違うだけで、別人の口の中に見えてしまいます。
撮った本人は気づきません。1枚ずつ見れば、どちらもきれいに撮れているからです。並べた瞬間に、使えないことが分かります。
そして、治療はもう終わっています。撮り直しはできません。
撮り方を決めるのは、1時間で終わります
必要なのは、たった1枚の紙です。
- 撮る枚数と、その順番(正面、左右、上下、笑顔)
- 患者さんに座っていただく位置と、椅子の高さ
- カメラを構える距離
- ミラーの当て方
- 明るさの設定
これを決めて、見本の写真を貼っておく。全員がそれを見ながら撮る。それだけです。
院内で撮るのがいちばん上手な方に、見本を撮ってもらってください。 文章で説明するより、その人の写真が1枚あるほうが早いです。そして、その方に教える役をお願いします。
撮るタイミングを、治療の流れに入れる
もう一つ大事なのが、いつ撮るかです。
「気がついたら治療が終わっていて、治療前の写真がなかった」。これが本当によく起きます。
ですから、撮ることを治療の手順に組み込みます。 初診の検査のときに必ず撮る。装置を外した日に必ず撮る。思い出したら撮る、では残りません。
予約の画面やカルテに、撮影のチェック欄をひとつ作るだけでも変わります。
写真は、医院の資産です
1年きちんと撮り続けると、何十症例分の記録が溜まります。
これは、ホームページにも、相談のときの説明にも、スタッフの勉強にも、学会の発表にも使えます。何より、患者さんに「この医院は、こういう治療をしてきた」と見せられるようになります。
逆に、揃っていない写真は、何年撮り続けても1枚も使えません。同じ手間をかけているのに、残るものがまるで違います。
まずは1枚、撮り方を書いた紙を作るところから始めてみてください。
マーケティング論を、体系立てて学ぶ
こうした考え方を半日かけて扱うのが、デンタルMBAの「マーケティング論」です。2027年6月6日に横浜で開催します。院長先生だけでなく、主任やチーフ、事務長の方もご一緒に受講いただけます。
