
スタッフが辞める3か月前に出るサイン
退職は、突然ではありません。
ある日とつぜん「お話があります」と言われる。けれど本人の中では、もう3か月前に決まっていた。
その3か月のあいだ、サインは出ています。見えにくいだけです。
遅刻や反抗では出てこない
辞める人のサインというと、遅刻が増える、態度が悪くなる、といったことを思い浮かべるかもしれません。実際には逆です。
辞めると決めた人は、波風を立てません。残りの期間を穏やかに過ごしたいからです。だから目に見える問題行動は、むしろ減ります。
出てくるのは、静かに減っていくものです。
3つのサイン
①相談が減る。以前は「これどうしましょう」と聞きに来ていた人が、聞かなくなる。自分で判断するようになったのではなく、関心が外れています。
②提案が止まる。会議で「こうしたらどうでしょう」と言っていた人が、黙って座っている。意見がなくなったのではなく、言っても仕方がないと思っています。
③目を合わせなくなる。廊下ですれ違うとき、視線が落ちる。これがいちばん分かりやすく、いちばん見落とされます。
「最近どう」では出てこない
サインに気づいて声をかけるとき、「最近どう?」と聞いてしまいがちです。これではほとんど何も出てきません。「大丈夫です」で終わります。
聞くなら、具体的に、過去形で聞きます。「この前の◯◯のとき、やりにくそうに見えたけど、どうだった?」
過去の具体的な場面なら、答えやすくなります。いま困っていることを話すのは、告白に近い。けれど過ぎたことなら、感想として話せます。
辞める理由は、たいてい人間関係ではない
退職の理由を聞くと「人間関係」と答える方が多い。けれど掘っていくと、その奥にあるのは「ここにいても、自分が良くなっていく気がしない」という感覚です。
教えてもらえない。任されない。評価されているのか分からない。この3つが重なると、人は静かに離れていきます。人間関係は、その結果として悪くなっているだけのことが多いのです。
だから、辞めそうな人に気を遣うのではなく、育つ道筋が見えているかを点検するほうが効きます。
この記事のまとめ
- 辞める人は波風を立てない。問題行動はむしろ減る
- 相談が減る・提案が止まる・目を合わせない
- 「最近どう」ではなく、過去の具体的な場面を聞く
- 人間関係の奥に「良くなっていく気がしない」がある
