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診療圏は、人口ではなく「流れ」で読む

人口は多い。なのに、来ない。

開業前も、分院を考えるときも、まず人口を調べます。けれど人口の多さと来院数は、思うほどつながりません。見るべきは数ではなく人の流れです。

人は、住んでいる場所から来ない

診療圏の調べ方として、半径1kmの人口を数える方法が広く使われています。これは目安にはなりますが、現実とずれます。

人は、家から最も近い医院に来るわけではありません。通勤や買い物の途中、子どもの送り迎えの帰り。そういう流れの上にある医院に来ます。

だから見るのは、朝と夕方に人がどちらへ動いているか。駅はどちら側か。大きな店はどこか。その流れの上に自院があるかどうかです。

車で来る医院と、歩いて来る医院は別の商い

駐車場のある郊外の医院と、駅前で歩いて来る医院では、同じ県でもまったく違う医院になります。

車で来る医院は、来院の間隔が長くなりやすく、一度の来院でまとめて治療を望まれます。歩いて来る医院は、短い間隔で通いやすく、予防に向きます。

自院がどちらかによって、予約の組み方も、治療の案内の仕方も変わります。先に決めておくと、迷いが減ります。

近くの医院は、数ではなく中身を見る

近くに医院が何件あるか。これも数えられますが、数だけでは読めません。

見るのは、その医院が何時まで開いているか、土日はどうか、小児を見ているか、何人の歯科医師がいるか。そして待合室の様子です。

5件あっても、全部が平日18時までで土曜休みなら、土曜に開けるだけで立ち位置が決まります。数が多いことは、必ずしも不利ではありません。

自院の立ち位置は、一文で言えるか

最後に、自院を一文で言ってみます。「ここは、◯◯の人が、◯◯のために来る医院です」

これが言えない医院は、案内の言葉も定まりません。言えると、求人の言葉も、内装も、置く機械も、自然に決まっていきます。

立ち位置は、調べて分かるものではなく、調べたうえで決めるものです。

この記事のまとめ

  • 人は住所からではなく、生活の流れの上から来る
  • 朝夕の人の動き、駅の向き、大きな店の位置を見る
  • 車で来る医院と歩いて来る医院は別の商い
  • 近くの医院は数ではなく、開いている時間と中身を見る
  • 自院の立ち位置を一文で言えるようにする

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