
メンテナンスの間隔を、3か月から2か月に変えた医院の話
こんにちは。デンタルMBAの萩原直樹です。
今回は、メンテナンスのお話です。
ある医院で、メンテナンスの人数を増やしたいという話になりました。目標の数字も決めました。さて、どうやって増やすか。
新患を増やす。移行率を上げる。どちらも正しいのですが、時間がかかります。
そこで、まず手をつけたのが間隔の見直しでした。3か月に一度お越しいただいていた方を、2か月に一度にする。
計算してみると、かなり大きい
数字で見るとはっきりします。
3か月に一度なら、一人あたり年4回。2か月に一度なら、年6回です。
同じ患者さんの数で、来院回数が1.5倍になります。
メンテナンスで通ってくださっている方が400人いらっしゃるとすれば、年間1,600回が2,400回になる。800回分の枠が新しく必要になりますが、裏を返せば、新患を一人も増やさずに800回分の診療が生まれるということです。
新患を増やすより、はるかに確実です。
ただし、理由なく縮めてはいけません
ここは慎重にお願いします。
全員を一律に2か月にする、というのは違います。それは医院の都合です。患者さんにも分かります。
見るのは、その方の状態です。
- 歯周の状態が安定していない方
- 磨き残しが毎回同じところに出る方
- 被せ物や詰め物が多く、境目が心配な方
- 糖尿病など、全身の状態と関わる方
こういう方は、もともと3か月では長すぎます。縮めるべき方を縮める。 それだけのことなのです。
逆に、状態が安定していて、ご自身でよく管理されている方は、3か月のままで構いません。4か月でもよいかもしれません。
伝え方が、すべてです
間隔を変えるとき、いちばん大事なのは伝え方です。
「今日から2か月ごとにしますね」
これでは伝わりません。なぜ自分だけ回数が増えるのか、患者さんには分かりません。医院の都合に聞こえます。
お伝えするのは、その方の状態です。
前回と比べてどこがどうなっているか。このままいくと何が起きるか。だから、少し間隔を詰めて見せていただきたい。
写真でも、数値でも構いません。前回との違いを目で見ていただくと、話が早く進みます。言葉だけだと、残りません。
枠の準備を先にする
もう一つ、忘れてはいけないことがあります。
間隔を詰めると、当然ながら枠が足りなくなります。
- 歯科衛生士一人あたり、1日に何人見られるかを確かめる
- 足りないなら、先に採用の計画を立てる
- 誰がどの患者さんを担当するかを決めておく
特に最後です。担当を決めておくと、前回との違いが分かります。毎回ちがう人が担当していると、「前回より良くなっていますね」の一言が言えません。
この一言が言えるかどうかで、患者さんが続くかどうかが決まります。
間隔は「決まり」ではなく「判断」です
3か月、という数字をなんとなく使っている医院は、とても多いのです。
その方にとって、なぜ3か月なのか。
ここに答えられるようになると、メンテナンスの質そのものが変わります。人数を増やすための話ではなく、本来はそういう話だと思っています。
