
組織図に役職を並べても、何も変わりません
こんにちは。デンタルMBAの萩原直樹です。
組織図を作りましょう、という話になると、たいていこういうものができあがります。
いちばん上に院長。その下に副院長。横に事務長。下にドクター、衛生士、助手、受付。それぞれに主任やチーフの名前が入る。
きれいな図です。そして、これを貼り出しても、医院は何も変わりません。
なぜ変わらないのか
その図が、誰が何を決めてよいかを一つも示していないからです。
役職の名前が並んでいるだけでは、現場は動けません。材料を発注してよいのは誰か。いくらまでなら確認なしで決めてよいか。シフトの交代を認めてよいのは誰か。患者さんからの苦情に、その場で対応してよいのはどこまでか。
ここが書かれていない図は、座席表と同じです。誰がどこにいるかは分かりますが、何をしてよいかは分かりません。
決めてよい範囲が無いと、確認が増えます
図に権限が書かれていないと、現場はこう動きます。
判断が必要な場面に出会う。自分が決めてよいか分からない。あいまいなまま動いて注意されたくない。だから確認に行く。確認は院長のところへ上がる。院長は診療中なので、すぐには返せない。現場は待つ。
この「待ち」が、毎日いくつも積み上がります。待っている時間は、売上になりません。 そして待たされている側は、だんだん自分が要らない人のように感じます。
人が辞めていく医院で起きていることの多くが、ここです。給与でも休みでもありません。
書き直し方
役職の一覧ではなく、判断の地図として描き直します。手順はこうです。
1. 判断を書き出す
この1か月で、院長のところに上がってきた「決めてください」を思い出して、紙に書き出します。30個も出れば十分です。
2. 3つに分ける
- 院長が決めるもの
- 任せてよいもの
- 本来、ルールで決まっていて誰も判断しなくていいもの
3つめが意外と多く出ます。これは判断ではなく、決め方が決まっていないだけです。
3. 任せるものに、名前と範囲を書く
「材料の発注は〇〇さん。1回3万円まで」。この金額や条件まで書くことが大事です。「任せたよ」だけでは、渡したことになりません。
4. 渡す側と渡される側で、同じ紙を見る
これをやらないと、戻ってから食い違います。
一度作れば終わり、ではありません
渡してみると、うまくいかないものが出ます。範囲が広すぎた、狭すぎた、その人には早かった。そのつど直します。
直せる形で持っておくことが、組織図を道具にするということです。額に入れて飾るものではありません。
2027年1月31日(日)、横浜で第1講座「組織設計論」を開催します。半日かけて、ご自身の医院の判断を書き出し、三つに分けて、渡す範囲を決めるところまでやっていただきます。院長先生お一人ではなく、主任やチーフ、事務長の方もご一緒に受けられます。
組織設計論を、体系立てて学ぶ
こうした考え方を半日かけて扱うのが、デンタルMBAの「組織設計論」です。2027年1月31日に横浜で開催します。院長先生だけでなく、主任やチーフ、事務長の方もご一緒に受講いただけます。
